「美和…と…一緒で……楽し…かった……あ…りがと…」


とぎれとぎれでしか聞こえない小さな声。


「おばあちゃん!!一緒に家に帰ろうっ」


涙が溢れて、おばあちゃんの顔が滲んで見える。




「あの…男…の子……と仲…良く…ね…」


「男の子?隼人のこと?そうだよ!!また隼人が会いにくるって言ってたじゃんっ」


おばあちゃんの目がゆっくり閉じていく。


「おばあちゃん!!死んじゃ嫌あ!!おばあちゃん!!」


病室に響くあたしの声と、親戚の啜り泣く声。


「おばあちゃん……嫌ー!!」


聞きたくなかった機械音がピーッと流れて、医者が確認する。




目を覚ますことはもう二度となく……


おばあちゃんは、空へ逝ってしまった。