「何で?」

先輩泣かないで
子犬の様に震えないで

「先輩の優しい所が嫌い」

先輩はいつも優しかった
優し過ぎた
それわきっと誰にも注がれる優しさであり
私だけに注がれる優しさではないから


「さっき好きって」

「なんでも!
嫌いなの
ごめんね
今までありがとう」

本当はそんな言葉を伝えたいんじゃないんだ

きちんと話し合えば解決すると思う

そしてきっと先輩は
「もう他の人には優しくしない」
って言うよね

でもそれじゃあダメなんだよ
それわ形だけの私に注がれる優しさだと
私は感じてしまうから

「本当ごめんね」

私は立ち上がり
一歩一歩と公園の出口に向かう


「待ってよ」

先輩は少し遅れて走って追いかけてくる

私は無視する
きっと振り向いたら
泣いてしまうから

あなたの優しさに

私の弱さに