「家、近所ですか?」

「いえ…」

やけに落ち着いた言い方のそのサーファーはそれもそのはず…
40歳を超えてるか超えてないかのおっさんだった。

いや、おっさん…は失礼かな…

引き締まった体…

ぴったりとしたウエットスーツだからよくわかる。


「うちの店…すぐそこだから、ジーパンかわかしたら?」


あまりにもニコニコ言うので、それと何やら人の視線を感じ、ついついて行ってしまった。


うちの店って…何やさんなんだろなあ…

慌ててリュックを背負い砂だらけの濡れた靴をジャリジャリ言わせながら海岸線の道を渡る。