「僕のことが嫌いになって、そして他の男が好きになったということ?」僕は汗をかいていた。

「駿はちょっと変わっちゃったんだよ・・・」奈緒子の返答は力がなかった。
僕は何も変わっていないよ・・・いままで通り奈緒子が好きなんだから・・・。僕は全然変わっていないよ。 変わったのは奈緒子の方だよ。 

「僕は奈緒子と別れたくないよ、僕が変わったって言うなら、そこのところを直すよ。 なんだってするから・・・」僕は、奈緒子の手を握った。

「もう駄目なのよ、何かを直すとかじゃなくて・・・もう駄目なの。」奈緒子の握られた手はゆっくり僕の手からから離れる。