遠くを見据えて
たんたんと話す。
そんな雅人の横顔がとても凛々しくて
目が離せなかった。
「親と先生の反対押し切って、ずっと勉強してた。」
「うん。」
「したらやっぱ、神様は俺の努力、ちゃんと見ててくれてたんだよ。」
「うん?」
「俺……きょんと同じとこ受かった。」
ありったけの笑顔をこっちに向けて
喜んでいる雅人。
「…え?」
私はまったくついていけず。
「すごいだろ?」
「え、え?」
「きょんが推薦で受かったとこだよ。」
「え、ええ…」
雅人
大学?
しかも
私と同じ……━
「ええええええー?!本当に?」
私と同じ
大学?
ポロ
理解できたときには
もうすでに涙が流れていた。
頭より先に身体が理解してた。
「おいおい、泣くなよ。」
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