そして定番のボタン争奪戦が始まる。
みんなとっくに校門付近に集まっていた。
私はというと…━
教室に最後のお別れをしていた。
……なんてね
ただ雅人が
他の人に第二ボタンをあげているところを
見るとなると
また別の涙が出そうな気がして。
それを避けようと教室に残っただけ。
でも……
ちょっと気になってしまう。
ちょっとだけ…
ほんのちょっとだけ
窓の下を見下ろした。
うじゃうじゃと
たくさんの人、人、人
どれが誰だって分かるはずない。
だけど
ついつい雅人を探してしまう。
けど━━━━━━
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