お母さんとお父さんと話を付け
自室に戻り
もう一度パンフレットを開いた。
「ふーん。」
ベッドに座り
パンフレットを見ていると
ついつい独り言がでてきてしまう。
「すごい…」
校舎がすごく広いし、綺麗。
敷地がハンパないみたい。
東大並に広いんじゃないかな。
有名でもあるらしいし。
「……いいなぁ。」
薄々だけど徐々に興味がわく。
しかも推薦……。
受かったって決まってないけどね。
まぁ
ある意味ラッキーだったってこと?
先生に勧められて
パンフレットを貰っていなければ
この大学の存在を知ることはなかった。
何かの縁だろうか………。
『杏はどうしたいの?』
お母さんの言葉が引っかかる。
私はどうしたいの?
進学?就職?
お母さんもお父さんも
行くことに賛成している。
こんないい学校、
めったにないよね…。
もやもや〜と
今まで悩んでいた考えも
一気に吹っ飛び━━━━━━
ドタドタドタドタ………━━
勢いよく階段を降りてゆく。
「お母さん!」
台所にいるお母さんを見つけて
「私、ここに決める!」
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