━━雅人はクラスの人気者




友達も私の倍くらいいて



女の子からも好かれていて



私なんてただのクラスメイト
って



思われてると思ってたのに



個人個人のこと隅から隅まで



知ってるはずないって思ってたのに




━━『知ってるよ』━






知ってたんだ。








…━━━ところで雅人は、




いつから廊下にいたんだろう。




私が教室から出てきたとき



偶然来たようではなかったし。





………………



……━まさか、ずっと待ってた?







そんなはずないか。



マイナス思考ならいつでも思いつける。



私の無駄な特技。




いつそれが役立つ日が来るんだろうか。






そんなことを考えながら





想い人が待つ図書室へと足を運んだ。





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