そして、あたしも決意した。
正々堂々と、
「あたしを雇って」
勝負してみようって──…
ミルーラの強い視線の先には、きょとんとしている果物屋の奥さんがいた。
「…駄目?」
ミルーラは、困ったように眉を潜めた。
「いやぁね。"駄目?"じゃなくてね、どうしたんだい?急に..今日は、林檎盗んで行かないのかい?」
「……うん、もう辞めようと思って」
───…親を恨んで生きていくのは、
すごく楽な生き方──…
だけど、
「生きる糧が欲しくなったの──…」
ミルーラは、柔らかい笑顔で髪の毛に刺さった小さく蒼い花を撫でた。


