"───…お前は、罪の子"


ふと脳裏を掠め、蘇る言葉。





「父上は、一体どういうおつもりなんだろうな?」


キルトは、訝しげにデカルトに訊ねた。





「俺をこの城に置いておいたら反乱が起きてしまうかもしれないのに─…」


キルトは、自嘲するように片目を歪ませた。





そんなキルトにデカルトは、


「あぁ、どうやらキルト様とソフィ様のご婚約と結婚式の日程を国民に発表したようですよ」

とさらりと言った。