「へぇ…」 「まぁ、単なる私の片想いなんですけど」 とミルーラは、笑った。 「その方は、何をしていらっしゃるの?」 ソフィの問い掛けに再び影を落としたミルーラは、ふっと笑みを含んで 「分かりません」 と言った。 「どうして?」 「あの人には、幼い時に逢ったきりですから..生きているかさえ…」 ミルーラは、ついに髪の毛をとかす手を止めてしまった。