「だから、だからこそ..怖いんだ。あの子が逃げてしまいそうで───…」 消えて、しまいそうで───… 俯いて無言になった主人に 「ガォ……」 とだけ鳴いてライアンは、体をすり寄せ励ました。 そんなライアンにさえ反応を返そうとしないキルト。 デカルトは、一礼をして 「貴方様の仰せのままに」 と言って部屋を出た。 独りと一匹の部屋の中で、 ただ茫然と時は過ぎていった──…