「そんなのってないわ、理不尽よ……」
ポツリとソフィは、呟いた。
──…キルト、
私は何も知らずにアナタの瞳を美しいと言ってしまった──…
ごめんなさい…。
ほめられる度アナタは、どんなに哀しい思いをしたのかしら?
私が美しいと言う度に
アナタは酷く傷ついていたのかしら─…?
……ごめんなさい。
だから、キルトは私を突き放したんだわ。
きっと…そうよ、
怒らせてしまったから……
愛想をつかせてしまったのよ..
なのに、
逆に怒るだなんて私──…
「だろうね…」
「だけど、そうやって今の社会は出来上がってるんだ。……だから、ソフィ姫」
男は、真剣な声を発した。
「何かしら?」
ソフィが小窓に視線を移した時、ちょうど馬車が停車した。


