「ねぇ、キルト──…」 「何でしょうか?エリス様」 ─────…ズキン ソフィは、自分の胸元を抑えた。 「私に──…」 『ナタナエルでは、"ラクロア"と言って男性が愛する女性に送る花として有名なんだけど…』 キルトの言葉が、ソフィの脳内で繰り返される。 「ラクロアの花を頂戴…」 ざわりと薔薇達を揺らす風が吹き荒れた───…