「……ありがとう」 キルトは、優しく微笑みながら眼帯をそっと抑えた。 「うん」 ソフィもキルトに微笑みかけた。 「ところで、ソフィはどうして此処にやって来たの?」 「聞いてくれる!?」 ソフィは、そう言ってキルトに身を乗り出した。 「私、逢った事もない人と結婚しなきゃいけないのよ!政略結婚なんて、嫌…」 ソフィは、語尾にそう呟いて長い睫毛を伏せた。 「……へぇ」 キルトは、月をじっと見つめた。