友達以上恋人未満


……何だろう。

このぽっかり開いたような感覚は…

ヴ-ヴ-…

携帯のバイブ音が鳴った。

航平からだった。

[さっき、先輩から連絡あってさ、試合は夏祭りの一週間後らしいから一緒にいこうな!]

さっきの会話の内容だった。
すごく嬉しい。
だけど、なんか虚無の感覚が消えなくて返信する気力もなかった。

岳がまぎらわしいから…

今は航平の事考えてればいいはずなのに、岳がどいてくれない。

「おーい、悠?」

「…何」

「入ってもいい?」

「……勝手にすれば」


ガチャ