-アンビバレント-




通夜が終わってみんなで帰ろうとすると

サイレントにしていたケータイが光っていることに気が付いた。


【新着メール 1件】

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近くのカフェかどっかで待ってて

実流

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「ああっ!!」


突然のあたしの叫び声に

4人がいっせいに振り返った。



「ごめん、あたしここらへんで寄んなきゃいけないとこあるから先帰ってて」


あたしは気のない笑いを浮かべながら

なんとなく不自然な顔をする4人に「じゃ―またね」と手を振って


みんなとは反対方向にすたすた歩き出した。