（どういうことなんだ！？一体家の中で何があったんだよ！母さんっ！父さんっ！）


神威は一目散に走って家の中に向かおうとした。
だが、その時、神威を近くにいた住民である一人の男がとめた。

「おいガキッ！お前も死にいくつもりかっ！」


死に行く・・・？てことは、母さんや父さんは死んだって・・・ことか？


「今の悲鳴、母さんと父さんの声なんだ！一体中で何が・・・！？」

神威は動揺して震えていた。怖くて足もガクガクして、目には涙がたまっていた。

「お前、ここんちのガキか・・・」
「なぁ、教えてくれよ！早くしねぇと母さんと父さんがっ・・・！！中で何がおきてるんだよっっ！！！」






「・・・・おそらく、もう母親も父親も死んでるだろうよ・・・」
「・・・！！！・・・」

「いきなり大勢がこの家に入っていってな。確か美倉（みくら）とかいう名の一族だった。」
「美倉・・・一族・・？」
「ああ。だがな、目的は特にないだろうし、この家に恨みがあった訳でもねぇらしいんだ。気まぐれといっちゃ、気まぐれなんだがな・・」


「・・・何にも恨みがないのに・・無闇に人を殺すなんて・・・酷すぎる・・酷すぎるよ！」