その時、タイミング良く予鈴が鳴る。
何だかんだ結構な時間が過ぎ、あっという間にももと2人だけの時間が終わる。
この昼休みの間に、昼休み前とは大きく変わった事。
いや、大きすぎて、今までの俺とは全く違う事。
ももが好きって事。
「るぅちゃん兄弟居たんだ!!お兄さん見てみたい!!」
「なんで?俺は会いたくもねえ…」
歳が8つも離れているせいなのか、俺は鬼畜兄貴には何も反発できない。
そして、適う訳もない。
可愛がってくれてるのは分かるんだけど、それがどうも俺はいじめられてるようにしか思えなくて……。
実際いじめられてんだろうけど。
そんな兄貴に、いじめられる為に会いに行く奴が居たら、是非とも会ってみたいもんだ。
「…仲…悪いの…?」
自分達の机に向かいながら、ポツリとももが言う。
思わず振り返ってしまう程、何か感じる物があった。
いや、感じ取らずにはいれなかった。
振り返ると、視線を低く落としたももが、何か思いに耽るような顔をしている。
そんな表情に、心臓が冷や汗でも吹き出すような感覚に捕らわれる。
俺が、気になって仕方がないあの顔。
感情のない、深い瞳。
悲しそうな…切なさを感じるももの瞳。
どうしてそんな顔すんだよ……。
ほっとけないだろう。…余計に。
「もも…」
なんでそんなに、感情を押し殺してんの?

