**confection**





翌朝。



いつものように登校し、いつものように時間が進む。


見慣れた顔に、見慣れた窓からの景色。


隣には、もも。



「ねえ、るぅ」



「…ん?」



休み時間、教室の一番後ろの壁に沿い、2人で座り込んでいる。


視界が低くなり、違った景色に見えた教室も、すっかり見慣れてしまった。



「龍雅って、実は真面目なんだろうね」



「…え?」



突然出てきた名前と内容に、少し拍子抜けしたような返事をしてしまう。


見下ろせば、宗太や俊に絡む龍雅を、目で追っているようだ。


なんとなく胸が疼いて、よからぬ想像をしてしまう。



なんだ?実は龍雅が気になるんだよね〜…とか言い出したりしねえか?



そんな事を考えている内に、冷や汗が吹き出してきそうだ。



「バカな事ばーっかやってるけど、実は周りを盛り上げようと頑張ってるんだろうな〜…なんて」



「…空回りしてるようにも見えるけどな」



「確かにね」



クスクスと笑うももの笑顔に、俺は肩に力が入る。


ももが何を考えているのか、さっぱり分からない。


一言一言に過剰に反応してしまう俺は、自分で自分の首を絞めてしまうタイプなんだろう。



余計な事ばかり考えて、勝手に悩んで、本人の気持ちも確かめもしないままいつか爆発してしまう。


そんな痛すぎるタイプ。




「彼女だったら、すっごい大切にするんだろうな〜」



「………」



ほれ来た。


俺の想像を、悪くする爆弾が投下されてしまった。


俺、マジで意気地なし……。