ももに………
ももに…彼氏………。
魂が抜けていくように、唖然としてしまう。
目の端で捉えた宗太と龍雅が、気まずそうな視線を俺に向けていたように見えた。
そうか…居たのか……彼氏。
そりゃあそうだよなあ。
あんなけ整った顔してんだもんな……男がほっとくワケねえよな………。
でも……彼氏かあ〜……。
「美春ちゃん。るぅがショック死寸前だ」
「えっ?あ!!ごっ、ごめーん!!るぅちゃんホントごめーん!!」
「……………いや」
付き合った事ないワケないだろうし、俺だって女と付き合った事がないなんて嘘は言えない。
我ながら、あまりのショックに全身から力が抜けてしまったようだ。
今までなら気にもしなかった事が、ももに限ってやけに引っ掛かる。
ももが他の男に触れられている所を想像するのも、自分がおかしくなりそうだ。
俊の言葉にようやく状況を理解した美春が、慌てて俺に謝罪する。
それが更に真実味を増すようで、更に落ち込みそうになる。
「大丈夫……。どーこう言える立場じゃないから…」
「る、るぅ!!こりゃ〜もう、お前の愛でももの過去の男の記憶を抹消してやるしかねえ!!」
「愛って…付き合ってもねえし」
慌ててフォローをする龍雅には悪いが、今何を言われてもしばらくは立ち直れそうにない。
付き合ってもねえのに、勝手に嫉妬して。
情けないやら悲しいやらで虚しい。
自分じゃどうしようもない、こんな風になってしまうなんて。

