柔らかい微笑みを浮かべた宗太に、俊が苦笑いする。
ここでやっと、美春の重い程のももへの思いの数々の言葉に、俊が口を出さない意味をようやく知った。
2人は付き合っている訳だし、美春の大切な人の話なら、少しでも俊は聞いているだろうし。
「ももが羨ましいし、ももになりたいぐらいだって…」
「おい〜!!どさくさに紛れて見せ付けんなー!!!!」
「見せ付けてないし。悩みだから」
「変わらねーし!!」
相変わらずな龍雅の言葉に、のんびりと返す俊に苦笑いが漏れる。
どっちもどっちだろう……。
…くだらなすぎる。
でも、そんな思いとは裏腹に、頭の中の細胞がやたらと動きまくっている。
なにができる?
俺はもものために、少しでもなにができるんだ……。
考えても考えても、良い案なんてやっぱり浮かんできてはくれない。
せめて少しだけでも…おじさんとおばさんが認めてくれたら……。
ももが、愛情を感じられるよう、違う視点を持てれば。
そんな俺の不可能な考えに、自分自身が情けなく感じた。
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、美春が更に言葉を続ける。
「だから美春ね、ももを支えてくれる彼氏が必要だと思って、ももに告白してきた男子とくっつけたりしたんだけどー」
「えっ」
「結局最後はももから振っちゃってダメだったんだよね〜。続かないんだよねえ〜…」
悪気の全く感じられない美春の言葉に、俺の全身に衝撃が走り、身動きが取れなくなった。

