「くっ…大きなお世話じゃー!!」
「あ、でも龍雅ってモテるでしょう?」
「え?突然俺を持ち上げちゃう?」
「だってかなり遊び慣れてそう……」
「っで、落とすってかーい!!!!」
まあ…確かに、ももの話は間違ってないだろうな。
言い方を変えれば友好的で外交的な訳だから、向こうがほっておかないだろうし。
って、龍雅のヤローの話はいいんだよ、龍雅は……。
ももの一言で、龍雅を一瞬で嫌いになれる程、俺はももしか目に入ってないらしい。
……本気で嫌いなワケねえけど。
ひとまず気を落ち着けようと、ミネラルウォーターのペットボトルを傾けた。
「じゃあ、るぅは?」
「へ?」
「龍雅じゃなくて、るぅは?」
「っげほっ!!」
突然出てきた自分の名前に、思い切りむせる。
宗太が言いそうなセリフに、まさかもも本人に聞いてしまったときたら、むせずにはいられないだろう。
てゆーか、よく吹き出さなかった俺は偉い。
「ちょ、そっ宗太!?」
「ちょっとるぅ大丈夫?」
やっとの事で吐き出したセリフさえも、当の本人のマイペースももちゃんに遮られ、思わずうなだれたくなった。
「だ……だいじょぶ…」
俺って、こんなドタバタキャラだったのか…?
「もおっ、本当にマイペースなんだから〜」
…………。
えぇ〜〜……。今のはマイペース関係ねえだろう……。

