「大地……」

と俺を呼んで顔を伏せて震えだす美波。


まさか…って思ってしゃがんで顔を覗くと

美波は泣くのを我慢していて震えていた。



「ぅえっ;;ちょっ、美波!!

ど、どーしたんだよ;;」


慌てていると

後輩がどんどん横を通っていく。
(練習場から校門までは一直線だから)


基には「あーあ」みたいな表情をされた。



「(くそっ何で泣きそうなんだよ…!!)」

わっかんねぇ――!!




「な、美波、

ここじゃ人多いからどっかいかね…?」


そぅ言うと美波は頷いて俺の後ろを歩いた。



























行った先は食堂。

夏休みはほぼ開いてるし

時間的に誰ももぅいないだろ。

それに風通しもいいし。

だから食堂にした。



椅子を引いて美波を座らせた。

「(もっと近い所選べばよかった…)」


2人分の水を汲んで美波に渡した。



「………。」

「………話って…何…?」


思った以上に声が響いてビックリした。



「この前は……ごめん…。」

「…………?この前…?」


「負けた試合の後…。

あたしっ大地に、酷い事

言っちゃって……。」



「いいって言っただろ。

俺が美波を入院させたんだ。

俺が悪いんだよ…。

もぅ気にすんな」


「でも……。」


何で美波がこんなに謝ってくるのか

わからなかった。