「6番 センター 佐藤」
交代センター西本爽汰→佐藤慶大
ワンナウト。
内野はゲッツー態勢。
外野は少し前かな…。
佐藤に長打は無いって思われてんのなか…。
西田にとってはこの回初めての左打者だ。
右打者に打たれてる分、
左打者で抑えようって思ってんのかな。
ネクストには矢島だ。
加藤はベンチだ。
矢島も右打者だ。
抑えるなら佐藤って思ってるのかもな。
打ってやれ佐藤――!!
「佐藤頑張れ!!」
佐藤は内海ほどじゃないけど
けっこう足は速いほうだ。
打てば安打にしてしまうかもしれない。
ここは打ちたいぞ!!
「新谷悪い。」
「いーよ。リード、考えろよ」
「俺なりには考えてるよ」
「まぁがんばれ」
「おぉ!!」
新谷と瀬田も、
この前の試合で少し会話が増えた気がする。
たった数時間での試合は非公認だけど
確かに俺らの中に何かは生まれたし
芽生えたはずだと感じた。
「何投げてた?」
「ストレート!!」
「じゃーちょっと投げるか??」
「おぉ!!」
物足りないって感じてたんだ。
切り替えて瀬田に向かって構えた。
「………。」
「瀬田?」
「あぁ!!…ストレートな!!」
なんだろ。
ボーっとしてた。
「っしゃぁナイスボール!!」
「力入ってんな!!」
そぅ瀬田は言ってるけど、
自分ではちょっと自覚が無い。
ストレートは球速が上がったとは思うけど
キレとか回転がいいのかな?
球がいいんだ。
だったら、キレも回転もいいんだな。
それは、凄く嬉しいことだ。


