「内海大丈夫か!!」
後ろにいる監督もさすがに訊いた。
「はいっ!!」
内海はそぅ言ったけど一応
柔軟や肩回しとか屈伸とかした。
「ナイスキャッチな内海ぃ!!」
ベンチにいる水畑がそぅ言うと
内海はビックリして、
「おーナイスキャッチ!!
勝手に諦めんなよ!!」
下田の言葉には照れて少し顔がニヤけていた
下田の言葉は少し心が揺らいだ。
心ん中、覗かれてたみたいだ。
そーだよな。
内海は諦めなかったから
あの打球追ったんだよな。
追い付けると思ったから。
捕ってやるって思ったから。
だから捕れたんだよな。
俺も気ぃ引き締めろ。
ちゃんと大地のリードしてやれ。
あいつの捕手だろ?
今あいつの前座ってんのは俺だ。
責任持て。
大地の力全部出せれるように努力しろ!!!!
何なんだろうな。
この胸のスースーする感じ。
水畑と下田に誉められて
満足したのかな?
だったら嫌だな。
まだ満足したくない。
少しでも近づきたいんだ。
誉められて満足したくない。
誉められただけで満足したくない。
ずっとサードしてたいんだ。
水畑と下田が絶対的なレギュラーとベンチで
やっぱり3年間アルプスで。
みんなから同情されて泣きたくなった。
でもサードがやっぱり好きなんだ。
続けてる理由はそれだけ。
大地と同じなんだよ。
ねぇ大地。
やっぱり野球は面白いね。
大地がピッチャーし続けるのと
俺がサードやり続けるのは同じなんだ。
やっぱりサードが好きなんだ。
ねぇ大地。
やっぱり野球は面白いよ。
「―――…サード来いッッ!!!!」
この胸の思いは
まだ知らなくていい。
今はただこの快感だけを―…


