潤に言われて、
初めて気が付いたみたいに
胸がドクンッッって疼いた。
「タイム」
ジャンプしたり、
少し深呼吸をしてみたり、
とにかく練習の前にしている事をして
落ち着かせてみた。
『花田は変なプレッシャー持ってかんな。
横見てみろよ。
ベンチには後打つ奴がいるんだ。
ネクストだってちゃんといる。
自分で還そうなんて考えなくていいよ。
変な風に考えてんなら
ベンチ見ろよ。
俺がベンチにいるときには、
笑ってやる。』
これを言われたのは、
本当に不調で苦しくて
涙が出てきそうなくらい苦しくて
辛い時期で、
先輩や後輩や潤にバレないように
普通に練習をこなしていた時に
言われた言葉で、
そんな風に優しく言われた時、
練習中なのに泣いてしまった。
ベンチを見て、篠岡を見ると、
ニカッといつも通り笑っていて
「あぁ覚えてたんだ」って思って
嬉しがっている自分がいた。
・・
繋ぐよ、篠岡…。
―――来い!!
構えて見た球は、
高めのクソボール。
タイミングをずらした球の次に
こんなクソボールを投げる
意味が分からない。
確かに抜けたような感じはしていたけど。
1-1 だ。
変化球(沈む)に、直球だ。
次は何だ??
1-2にはしたくないだろ。
金吉には0-2から打たれたんだ。
しかも強烈なのをな。
ボールにはしたくないだろ。


