――――カキィィインッッ!!
そんな事を考えていたら
和田が三遊間にヒットを打って出塁した。
信之介と話していて見ていなかったけど、
たぶん打ったのはストレートだと思う。
「9番 キャッチャー 新谷」
続くキャッチの新谷。
先制点を取ったのは
新谷のスクイズだって信之介が言った。
今は0-2で勝っている場面。
先制点を取ったのは新谷だ。
性格上、
スクイズとかは無いと思ったんだろうな。
新谷はなんていうのかな…
『冷静』…っていうのかな??
少し大人な感じだ。
いつも落ち着いていて周りが見れる。
だから自分の性格も
プレーに利用しようとか
考えてしまうんだ。
1歩…いや、数歩前にいる感じだ。
新谷は。
―――バンッ!!
「ストライク!!バッターアウト!!」
そんな新谷の最終打席は三振で終わった。
ファールで粘ったし、
ボールも選んでフルカウントまで持ち込んだ。
ファールで捕手に
取られそうになった打球もあったけど
新谷は粘った。
捕手の原田が
後ろに逸らしそうになった時には
和田が塁を離れようとしていて
新谷はそれを止めた。
後ろに逸らした距離が短くて
走ったら確実に刺されていた。
たった1打席。
でも1打席だ。
新谷はその1打席を大事にした。
「ナイス新谷」
「ありがと」
「新谷かっこよかったぞ(笑)」
「うるさい///」
「照れてる(笑)」
「出たツンデレっ(笑)」
「本当は嬉しいくせに~♪」
3年側のベンチは
試合が進むに連れて盛り上がる。
無理をしてもりあげてるのか、
素が出ているのか…。
それでも、
楽しいからいいか…。


