「………。」
「ピッチ打たせてくよー」
「楽にな!!」
「センター来い!!」
「おーライト来いライトぉー!!」
「1番 ファースト 田中」
「………。」
キャッチ、声出してない。
いや。
・・・・
出せないんだな。
自分の事で精一杯。
神崎の顔見ろよ。
清水討ち取ったときの自信満々な顔、
なくなってんぜ。
キャッチャーはピッチャー助けるために
前に座ってるんだ。
単なるポジションだとしか思ってないんなら
俺は原田のキャッチャーは嫌いだ。
そぅゆぅ捕手は、…嫌いだ。
「………。」
今は試合。
しかも後輩の為の試合。
(↑長谷川に怒られて試合の重要性に気付いた)
思い出すな。
……いーよなぁ。
みんなは先輩にこっそり
アドバイス貰ってたなんて。
俺貰ってねぇーよ。
泉先輩酷ぇー。
「………;;」
キャッチが声出してない。
出せない。
自分の事で精一杯。
状況判断が出来てねーよな。
「――ッッ;;」
「ボール」
変化球したな。
思わず手ぇ出そうになった;;
―――バンッ
「ボール!!」
おっしゃ0-2
バッティングカウントだ。
待ってみるか??
四球出そうだけど。
「………。」
やっぱり打とう。
次の球、ストライクが来て
思いっきり振った。
少し芯からズレていて結果はライトフライ。
「………。」
さっきの球、
スンゲー力入ってた。
わかんねぇ。
あんなキャッチ、どこに信頼してるんだろ。
「ナイピッチ侑平!!」
「へへっ、ナイスリード!!」
「………。」
やっぱりバッテリーってわかんね。
「おら、純!!」
「龍…。」
「きっちり抑えてこい!!」
叩かれた背中がやけに痛かった。


