「フッ!!」
短く息を吐いてピッチャーを見た。
息が荒れてる…。
水畑さんが還れば3点差。
篠岡さんだって楽になる。
勝てる。
勝てる試合だ。
3年をもっと上に行かせたい。
まだまだ3年生と野球したいんだ。
打ちたい。
打ちたい。
打ちたい。
打ちたい。
打ちたい。
打ちたい。
絶対打つ!!
「高宮!! 楽に楽に!!
力入ってんぞ!!」
3塁にいる水畑さんが言った。
目を瞑って息を吐いて軽くジャンプした。
初級は外角低め
「高宮デカイのいらないぞ!!」
「確実に!!」
「1本大事に!!」
「いけるいける!!」
「楽に楽に!!」
「デカイのいらないぞ!!」
「振ってくぞ!!」
負けたくない。
勝ちたい。
「――――ッッ!!」
内角に変化したボール。
無理やりバット止めたけど……。
「スイング」
キャッチが指をクルクル回す。
「スイング」
「ッッ…」
スイング取られた。
カウント2-0
追い込まれたッッ……。
「高宮!!自分のスイングしろ!!」
「高宮!!自分のスイングしろ!!」
ッッ!!
アイツ聞こえてねぇぞ……。
多分飲まれてる。
周りが見えてねぇな。
これじゃぁ打てる球も打てねぇよ…。
高宮ッッ。
「篠岡?」
「……アイツやべぇぞ。」
「高宮?」
「そ、アイツ周り見えてねぇ」
「………。」
それも大切な事なのかもしれない。
プレッシャーを感じるのも
いいのかもしれない。
でも―――…


