「篠岡、いいぞ」
「おぉ」
見たことの無い篠岡と、
見たことの無い新谷がいた。
感覚が言っている。
この肩が重い感じ。
この背骨が前に反るような変な感じ。
重い空気が一瞬で出来上がった。
「あんにゃろぉ……;;」
証治くん本気モードですねぇ…;;
バシシイィィン
新谷のあのミットが
重くて大きな音を出す。
その重い音が
俺の心臓を脈を大きくさせる。
「大地っ!!」
バシッ
「って」
振り向いた目の前には瀬田がいた。
「1年の秋を思い出すよ」
下を見ながら笑う瀬田。
「思い出すな///」
実際そぅ言っても
俺のほうが鮮明に思い出すんだ。
今より短い髪をした美波、
今より小さい俺や篠岡や瀬田。
今はいない先輩のピッチング。
今よりすんげぇ気の弱い俺。
美波に褒められた俺。


