て の ひ ら



平塚とかいう女がいた


どうやら、騒いでるうちに休み時間になってたらしい


「この間は、押しつけがましくてすみませんっっ」

「いや、頭下げられても困るんだけど。
ってか、どうでも良いから。
俺らに関わらないで欲しい」

お前のせいでなぁっ!!!
漣が沈んでんだよ!!!
そう思うと、自然と女への態度が厳しくなる。

「…っ」

「おい、燵葵。彼女、泣きそうだぞ?」


「うっせ」
囁いてくる慧斗を一蹴して、恐らく泣くであろうメーワク女を見た。
しかし、女は歯をくいしばり


「わ、私…常葉君のこと好きになってしまったんです!!!
迷惑でも、諦めませんから!!!」


と、言いまた走って去っていったのだ。
走り去る時、ちらりと何処かを睨み付けた。


「…なんだったんだ?
っていうか、あの女どこまで迷惑?」

「ひゅーひゅー♪
告られちゃいましたね♪♪」

「お前…縛られたいのか??」

「いやん!たっちゃんの変態!縛るだなんて…☆」



アッパー★


「はぁ…まじで疲れるわ」

ひょこ

「でさぁ」

「わっ慧斗!お前、飛ばされたはずじゃ!?
っていうか、一瞬でキャラチャン!?」


「まぁ、そこはトップシークレットで…
あの平塚って子。漣ちゃん睨み付けていったけど…
なんか、嫌な予感する」

「え!?睨んでたの、漣!?」




そう言うと俺は、漣のもとへと走り出す。
体が勝手に動いてた。






なんだか…すごく心配だ