て の ひ ら





……

家に帰ると既に起きた
直と篠沢君が縁側であたし達を怒鳴り付けた。


「ちょっと何
燵葵君と抜け駆けしてんの~?」

「そうだぞー!
燵葵てめぇ漣ちゃん襲って…」

「ねぇよ!!!!!!!」




自転車からおりて家に入ると
篠沢君が不思議そうな顔で
すっかり溶けたガリガリ君を指差した。


「燵葵ーなんすかコレ?」

「お土産のガリガリ君♪
食べて良いんだゾ☆」


疲れ120%の燵葵から
信じられない語尾………
軽く引く…;

今まで何も言わなかった
直が時計を見て絶叫した。


「あぁーー―――――っ!!!!」


「どうした直っ! 
俺が守ってやる!!」

「かなりのズレボケですか?」

「うっせぇ燵葵!!
てか本当にどうした?」



直がゆっくりとこっちを振り向く。


「今日学校……」








「「「うわぁぁあぁあぁあ!!!!」」」

(※あたしと燵葵と篠沢君の絶叫)



時計は7時を指す。


「よし休もう!」
篠沢君…それは駄目でしょ!

「馬鹿2日目から休んでられっかよ!
準備して行こうぜ!」






それから20分猛ダッシュ



あたし達はギリギリでクラスに滑り込んだ。