て の ひ ら

「は?桜餅の事まだ引きずってんのかよ!!ほら、ガリガリ君やるから」
「いらないよっ!
口付けたじゃんかー!!!!」


何となくあたしの気持ちを察したのか
深く聞かない燵葵に
少し安心した…‥。






あたしは
聞こえるか聞こえないかの声で
小さく呟いた。



「ありがと…‥」



「はー?
なんかいったか?
そんな欲しいのかよ~♪
ほらっ!」

「いらないってば!」





いつもの会話


いつもの笑顔


あたしは
燵葵の傍に


幼馴染みとしてでいいから




傍に入れれば


それでいいんだよ…。