て の ひ ら

「こっちは反省してたのに!
燵葵の馬鹿…てかあほ。」

「なんだよ漣!
あほとか意味わかんねぇー!!」


燵葵は仏頂面であたしを見る。


今日三度目の台詞に自分で驚いた。


だけど……
なんか悪かったなって…。
だから謝ったのに…!
あんにゃろ…またヘッドスライディングしてやる。

すると燵葵があたしの頭を
めちゃくちゃに撫でた。


「へ…?」


「帰ったとかそんなんいいって!
それよりコレ」


いつも燵葵は仲直りの時は頭を撫でる。
しかもかなり雜。


こういう事あってもいつも燵葵は許してくれる。
あたしが悪い時もいつだって。





とにかくなんとなくあたしは
燵葵の雜撫でが


いつも仲直りの出来た!って
感じがして安心する。
そんな事言えないけれど。



燵葵は右手に持っていた袋をあたしに差し出した。

「何?御節?」
「ハッピーニューイヤァ!☆
ってはえーよ馬鹿!
そうじゃなくて……」

燵葵が包みを開くと
そこには肉じゃがとかきんぴらごぼうとか
タッパに入った惣菜が
色とりどりに輝いた。

「何これっ!!!!?」

「おふくろのお手製惣菜。
今日から一週間両親いないって
聞いたから俺が一週間一緒。
昼はおふくろがきて漣の家
掃除したりしてくれっからさ」



燵葵があたしの家に
寝泊まりするのは珍しくない。

両親が仕事とか
大好きな旅行にいってるときも
小さい頃からよく二人で寝泊まりしてた。


親自体がお互い仲が良いから
こういうのは当たり前。


だけどよりによって
今日……。



とにかくあたしは燵葵を家にあがらせて
ご飯の支度をした。