紅き瞳に囚われて

「ッ……!」

まだ、吸血衝動はおさまらない。
が、どうにか漣から離れる事に成功した。

「涙南、大丈夫か?」

心配そうに私を見ている、漣。

私が噛み付いたときに出来た傷は、超再生で塞がっていた。

「血が飲みたいのなら、そう言え。そうしたら、いくらでもやる」

「違う…!」

……血が飲みたい訳じゃない。

「……何が、そんなに怖いんだ?」

漣は何かを見透かしたように、私に問う。

「…怖いんだ。人から血を飲むのが……」

ヴァンパイアとして、当然の行為。

だが、私はそれがどうしようもなく怖い。