元はと言えば、テメェのせいなんだよ!!

「随分、目茶苦茶に…。涙南、凶器を投げるな。響弥、物燃やし過ぎ。もうちょっとで、コイツら燃える」

風峪の能力の影響で、体に力が入っていない奴らを指差しながら、漣は言う。

「すみません、漣様。極力、被害が出ないように気をつけたつもりなんですが……」

頭を下げる風峪兄の言葉を聞いて、面白そうに顔を歪ませる漣。

「…へぇ。涙南はお前と同等にやり合ったのか……」

訳有り気に呟く漣。

「ま、詳しい事情は後で聞く。涙南、お前は…」

そう言って漣の姿が消えた。

「少し、寝てろ」

「!!?」

いつの間にか、漣の顔が目の前にあった。
漣の紅く光る瞳を見た瞬間、私の意識は途絶えた。