紅き瞳に囚われて

風峪の能力。

どうやら、見境がないらしい。

「『能力、発動停止』」

体が従いそうになるが、なんとか堪える。

「…お前の能力、敵・味方関係なく発動するみたいだな」

「…ッ!」

図星らしく、風峪が一瞬怯んだ。
その一瞬で充分だ。


私は風峪の顔の直ぐ横に、包丁を投げ付ける。

洗脳系の能力者は、術者の精神を乱してやれば、一気に崩れる。

「クソッ!『動きを止めろ!』」

作戦は大成功。

洗脳の力が弱くなった。



「…そこまでだ」

低い声が響いた。

私は目をそちらに向ける。

「…編入生。そこの女共の言った事が気にくわなかったのは解る。だが、回りを巻き込みすぎだ」