「あ、そうそう、ここだ」


私は、少し、着物の袖を上げ、手袋を脱ぐと、草の中に、わからないように置いておいたスコップで、掘り始めた。


ザクッ ザッ サクッ ザクッ ガッ


「あ、タイムカプセル、あった」


タイムカプセルを見つけると、周りを掘って、とりだした。


「っっ…。瑠奈、優人、白哉…。逢いたい…逢いたい」


涙が、目に溜まる。


それでも、上を向いて、涙が流れないように頑張った。


皆で、楽しく埋めたタイムカプセルだもん。


泣いちゃ駄目。泣いちゃ駄目なの。


それを、抱えながら、家にもって帰った。