「え、わわっ」
「な、なんでもないですっ」
少年は慌てている。
「ならいいが、荷物持ちの刑の腹いせに何かしかける気なら、やめてくれ」
「ち、違います」
「うむ」
落ち着け、落ち着けと、
自分に言い聞かせる弓倉。
「まあ、これだろ?君の用事は」
とにかく、これを渡せば終わりだ。
ボタンを渡した。
「あああ、これですっ」
本当に嬉しそうに輝く少年の顔。
弓倉の苦悩など全くかまいなし。
「いい笑顔だな。少年」
弓倉は言って、
押えきれず、渡したばかりのボタンを取り上げていた。
(・・・・・・しまった)
思ったときは、遅かった。
「な、なんでもないですっ」
少年は慌てている。
「ならいいが、荷物持ちの刑の腹いせに何かしかける気なら、やめてくれ」
「ち、違います」
「うむ」
落ち着け、落ち着けと、
自分に言い聞かせる弓倉。
「まあ、これだろ?君の用事は」
とにかく、これを渡せば終わりだ。
ボタンを渡した。
「あああ、これですっ」
本当に嬉しそうに輝く少年の顔。
弓倉の苦悩など全くかまいなし。
「いい笑顔だな。少年」
弓倉は言って、
押えきれず、渡したばかりのボタンを取り上げていた。
(・・・・・・しまった)
思ったときは、遅かった。


