足音はドアのすぐ向こう側に。
間違いなく少年。
ノックしようと手をあげる気配まで、弓倉に伝わる。
弓倉は、指先でボタンをつまむ。
ドアが開いたら、
これを返しておしまい。
すぐに返して、おしまい。
決める。
なのに、
ドアの向こうの少年は、なかなか入ってこない。
(何をしているっ、少年)
わきわきする指。
今までのイライラが、ボタンに触れる部分一点に集まっていく感覚。
(私は、待っていたのだぞ)
が、少年は入ってくるどころか体操までし始めた。
(怒!!!)
弓倉の厳戒。
自らドアに近づき、一息で開けた。
「なんの準備体操だ」
怒っていたのが幸いして、静かに言えた。
間違いなく少年。
ノックしようと手をあげる気配まで、弓倉に伝わる。
弓倉は、指先でボタンをつまむ。
ドアが開いたら、
これを返しておしまい。
すぐに返して、おしまい。
決める。
なのに、
ドアの向こうの少年は、なかなか入ってこない。
(何をしているっ、少年)
わきわきする指。
今までのイライラが、ボタンに触れる部分一点に集まっていく感覚。
(私は、待っていたのだぞ)
が、少年は入ってくるどころか体操までし始めた。
(怒!!!)
弓倉の厳戒。
自らドアに近づき、一息で開けた。
「なんの準備体操だ」
怒っていたのが幸いして、静かに言えた。


