で、正月。


実家に戻っている弓倉。

一年ぶり合う姪やら甥やらその他やらにお年玉をむしられつつ、まったりと過ごしていたりする。

とりあえず今していることは、

コタツに足をつっこむことと、
テレビの正月番組を観ていること。

駅伝だ。
走っている、走っている、走っている、それだけ。

有意義なのと不毛なもの、紙一重な時間。

と、
そんな弓倉の対面に腰を降ろす父。

降ろすなり弓倉に、

「おまえ、まだ禁煙は続いているのか?」

と訊く。

「禁煙ではなく絶煙、よって勧めても吸わない」

「そうか?」
「そう」