年末・年始の過ごし方



「先生はお正月どうするんですか?」

冬休みの前。
高志は弓倉に質問した。

「実家に帰る」

返って来たのは簡単な答え。

「じっか・・・・・・?」

その言葉をしばし考える高志。
素朴な感想そのままに弓倉を見た。

「そういえば、先生にもそんなのがありましたね」

「『そういえば』は余分、『そんなの』も余分だ」

ぴしっ。
そんな高志の額を弾く愛のでこピン。

「あうっ」

「少年、その素で無礼な台詞を吐く性質はいつか寿命を縮めるぞ。君の中で、私という人間と実家という言葉にそんな大きな隔たりがあるのか?」

ここでもうひとつふたつ、ぴしっぴしっ。

「あうっ、あうっ」

「ちなみに父母とも私を歓待する気満々だ。見合い写真の1つや2つ用意してな」

「ええ、お見合いっ!!」

驚いて叫ぶ高志。