高志の絶望で沈んだ頭のめぐりは、実に緩慢。
ゆっくりと、本当にゆっくりと、何かに覆われた顔を持ち上げさせた。

「うむ、この状況でその落ち着きぶりは計画犯か?」

そこには、

「だとしたらまず度胸だけは誉めよう」

冷静に自分を見下ろす女教師。
と、その胸に、
思いっきり正面から顔をうずませた自分。

「・・・・・・あっ」
「うむ」

見つめあう二人。

「あ、あっ・・・・・・」

思考は停滞から空回りへ、
胸の谷間で口をパクパクさせる高志。

一方、女教師は落ちついた口調で言った。

「で、褒めた次に、恥じらいというものを君に求めたい」
「わああっ、ごめんなさいっ!!」



そう、
これは高志と弓倉が出会ったときのお話。