「そこの息子さんと仲良くなってね、帰国する直前にプロポーズされたの」


「そ・・・・なんだ」


「『私は勉強も含め、あなたがプロポーズを受け入れてくれたら僕は日本に行きます』ってね。だから会えないわけでもないんだ・・・」



だけど・・・・


由里が他の男と家庭を築くなんて。


俺・・・・考えたことがなかった。


今まで由里が好きで


好きで


好きで


たまらなくて・・・。


俺はただ下を向いて黙ってることしかできなかった。



「私・・・ok・・・しようと思うんだ」


「え・・・・・」


「大丈夫。由夜にはたまに会いに来るし、多分家もそんなに遠くに住まないと思うから・・・でも・・・由夜・・・一人になっちゃうね・・・・」


「そんなこと・・・心配ねぇから大丈夫」



そうだよね。


由里は・・・女だから。


ずっっと双子の弟だと思っていたけど


女だから・・・。


俺も分かっていたよ。


お前が俺から離れていくことなんて。