「瀬戸田と岡野、前手をつないで帰ってたぞ!」 「お前らできてんの?」 根も葉もない…でもたわいのない噂、ひやかし。 恥ずかしかったし、やっぱり長瀬君に聞かれたくなかった。 「マジで付き合ってるの?」 と長瀬君も周りのテンションに乗って聞いてきたときは、ショックなのが顔に出てしまいそうになった。 ひたすらにそうじゃないと否定するのと比例して、岡野君と目を合わすことも少なくなってしまった。