船長はそれを見送った後、

「ええと、どこまで話たんでちたっけ…そうそう、君を拘束ちゅる話でちたね。
この命令は正確に言うと、ゴードングループ全体ではなくて、ゴードン商会の社長から出ちゃれたものでち。
とはいえ、君にも選択権はあるでちよ」

「選択権?」

「一つめは、ちゃっきも言ったように、君を担保の一部としてこの船に拘束ちゅること。
ちょちてもう一つは、君が今現在通っている大学を辞めて、就職先を見つけ働くこと。ちゅまりは君自身が働いて、借金を返すっていうことでちね。
但し、ゴードンの監視下には置かれることになるでちが。
勿論そこから逃げたら、この星の法により、逃亡罪になってちまうでちけどね」

「えっ!?じゃあ、ウチの両親も逃亡罪ってこと?」

トヲルはこの法律を知らなかったので、驚いて聞き返した。船長は宥めるように、更に続けて言った。