うさぴょん号発進せよ

「?えーっと。これ…は?」

トヲルは言っている意味が解らなくて、近付いてよく見てみた。

ごく普通の、小型の果物ナイフである。ただ、半分程乾いた血がこびり付いているところが、普通ではなかったが。

「それ、あんたの家のモノだから」

「!ってことは、それ勝手に持って来たってことっ!?」

確かに更によく見ると、いつも台所に置いてあったものに似ているような…。

『もう使えない』とは思ったが、一応拾い、着ているパーカーのポケットに仕舞った。勿論、折りたたみ式なので折りたたんで、である。