「君達に来てもらったのは、急にやってもらいたい船の仕事が入ったからなんでち」

「だったら何もわざわざ、俺達を直接呼ばなくたって…」

「実は、これはゴードンにとって非常に重要な仕事でちてね。かなり機密事項でちから、通信では話せないことなんでち」

そう言うと船長は、座っていた椅子から立ち上がり、その上に乗った。

「あー…セリシア、ちょっとあの映像を出してもらえないでちか?」

踵を上げて首を少し伸ばし、二人の背後にいる女性に向かって言った。

その眼鏡の白眼の民の女性は、最初からそこにいたのだが、相変わらず全くこちらには見向きもせずに、マシンを操作していた。船長に話し掛けられても、無言である。

しかし船長の背後上空に大型モニターを出現させ、映像が浮き出てきたことから考えれば、どうやら無視しているわけでもないらしい。

それは宇宙(そら)から見た、灰色の惑星全体の映像であった。

「実はこの惑星にある、とある鉱物を採取してきてほしいんでち」