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寝付けないから
本でも読もうかと思って起きた。
でも電気を点けたはずなのに
辺りは真っ暗でおかしく感じた。
その不信感を感じながら眠りについた。

うるさい携帯のアラームが部屋中に響く。

体を捩りながら布団から出て
カーテンを開ける。

いつも朝起きると
眩しいばかりの朝日が
目にしみるはずなのに
まだ真夜中のように暗い。
『何でだろう?』

そう考えていると
携帯の着信音が鳴った。

チャララ~

この着信メロディは親友の彩貴だった。

彩貴は幼稚園の頃からいつも一緒にいて
見た目は派手だけど
何もないような所で転けちゃうような
ドジっ子
そんな彩貴から朝から電話がくるなんて
めずらしいと思いながらも
枕元から携帯を探して電話にでた。

『昨日急いで帰っちゃったから怒ってるかな?』              

そんな不安を抱きながら話出した。

「はい。」
いつもより少しトーンを落として言った。

少し驚いたようだったけど
すぐに彩貴が口を開いた。
「昨日、何で蹴られてたの?」

彩貴の言葉で一気に記憶がよみがえる。